株式会社タカヨシ
総合印刷会社。主に印刷業を中心に印刷全般業務やプロモーション業、採用コンサルティング業も手掛ける。
ニイガタアシロボ導入の経緯など三浦様にお話をお伺いしました。
「RPAで働き方が変わった」――現場から生まれた挑戦と進化のストーリー
導入のきっかけは「社長のひと言」から
──まず、RPAを導入したきっかけから教えていただけますか?
きっかけはシンプルでした。社長から「業務効率化に面白いツールがある」と紹介されたんです。「試しに使ってみろ」と背中を押され、私が抱えていたアナログ業務を効率化するために導入を決めました。
──初めてRPAの話を聞いたときの印象は?
「これなら自分たちでもできる!」と直感しました。専門知識がなくても扱えるシンプルさが魅力でしたね。ExcelやWordが得意でなくても、少し練習すれば誰でも使える。社員が自分の手で業務を改善できる未来が、はっきりイメージできました。
「手でやった方が早い?」からの逆転劇
──社員の方々からはどんな反応がありましたか?
最初は「手でやったほうが早い」という声が大半でした。確かにプログラムを組むのは一見手間に見えます。でも一度作ってしまえば、圧倒的に楽になる。ある日、4日間かかっていた照合作業がRPAで数時間に短縮できたんです。PCが黙々と作業をこなす姿に「これはすごい!」と社内の空気が一気に変わりました。
一番の成功体験
──最も効果が出た事例を教えてください。
カタログの照合作業ですね。お客様からいただいた原稿と製造データを突き合わせる作業は、以前なら3〜4人で4日間かかっていました。それがRPAならPC2台で自動処理。人の手をほとんど使わず、精度も高い結果を出せたんです。これを経験してからは、社内に「RPAで解決できるかも」という前向きな空気が広がっていきました。
難題「手書きFAX注文」への挑戦
──逆に難しかった業務は?
「手書きFAXの注文書」でした。RPAだけでは限界があったので、AI OCRを組み合わせることにしました。読み取りルールを設け、スキャンした注文書をExcelの表形式で出力。そこにRPAが関数を入力し不足している情報を補填することでRPAが受注システムへ登録まで行います。結果的に「業務経験、知識がなくても登録が可能」という仕組みになり、入力担当の大きな負担をなくせました。
社員を巻き込む工夫
──どうやって社員の協力を得たのでしょう?
まずは「インパクトのある成果」を見せること。4日かかっていた仕事を2日で終わらせる実績を社内で共有しました。さらに、遊び心も大切にしました。ペイントソフトでRPAに「絵を描かせる」プログラムを作り、動画を社内掲示板で公開したんです。ロボットが絵を描く姿を見て、「面白い!」「自分の業務でもできるかも」と興味を持ってくれる社員が増えました。
「できること」と「できないこと」の見極め
──導入から5年、最も苦労したことは?
RPAは万能ではありません。「できること」と「できないこと」を見極めることですね。だからこそAI OCRなど他のツールと組み合わせ、試行錯誤を重ねました。トライアンドエラーを続ける姿勢こそが、RPAを長く続ける秘訣だと思います。
未来に向けて
──今後の展望について教えてください。
これからはクラウド型の受注システムと基幹システムをRPAでつなぎ、注文から登録までを完全自動化したいと考えています。繁忙期でも残業ゼロで翌朝の納品準備が整う──そんな未来を描いています。さらに、AIと組み合わせることで「どれくらい生産能力が必要か」を自動で予測させる取り組みも進めています。
これから導入を考えている方へ
──最後に、これからRPAやAIを導入したい人へのアドバイスをお願いします。
最初から大きな成果を狙わなくていいんです。10枚の注文書を一度にExcelにまとめてRPAに流すだけでも、作業は大幅に楽になります。小さな一歩を積み重ねることが、やがて大きな改革につながります。
「RPAは未来の話」ではありません。もう私たちの手の中にある、現実の選択肢なんです。
👉 このストーリーからわかることはただひとつ。
RPAは“特別な人のためのツール”ではなく、“すべての現場を楽にする仲間”だということ。
株式会社タカヨシ
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